2022.7.15(金)
Bunkamuraル・シネマほか
全国順次公開

全国共通特別鑑賞券1,500円(税込)
劇場窓口で販売中!(当日一般1,800円の処)

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見つめ続け、愛し続け、描き続けた 

近年世界的評価の著しいフィンランドの国民的画家
ヘレン・シャルフベック

ひたむきに真実を求め続けた彼女の
最後のそして終生の愛と友情

ABOUT THE MOVIE

近年世界的に注目を浴びるフィンランドの国民的画家ヘレン・シャルフベックの、画業と人生を決定づけた1915年から1923年の時代を描いた映画です。シャルフベックは、ロシア帝国の支配下にあったフィンランドに生まれ、祖国の独立と内戦を経て封建的な世界が崩壊していく過程と歩調を合わせるように、画家として、女性として、一人の人間として自律的に生きていきます。狂おしい愛に打ちのめされ生涯の友情を得る中で、自分自身と身の回りの存在を凝視し、その本質を描きだす手法をひたすら追求しました。抑圧的な母親や男性社会に臆せず、栄光よりも内から湧き出る情熱に従いました。どん底にあってもやがて立ち上がって背筋を伸ばし歩んでいく。その凛としたシャルフベックの姿を、北欧の美しい自然とともにとらえ本国で大ヒットした珠玉作です。

Helene Schjerfbeck

ヘレン・シャルフベック(1862年7月10日-1946年1月23日)

フィンランドのモダニズム画家。そのスタイルは長い生涯において大きく変化する。アカデミックな写実主義のややメランコリックな作品からスタートし、最後は、絵具そのものと不可解な描写が完璧にバランスを保つほぼ抽象的なイメージに到達した。彼女の誕生日7月10日はフィンランドにおいて絵画芸術を祝う国民の日に制定されている。

STORY

1915年、ヘレン・シャルフベックは、いわば忘れられた画家であり、フィンランドの田舎で高齢の母と一緒に暮らしていた。最後の個展から何年もたっていたが、ヘレンは、栄光のためではなく内から湧き出す情熱のためだけに描き続けていた。そこへ画商のヨースタ・ステンマンが訪ねてきて、小さなあばら家にあふれていた159枚の絵を発見した。その圧倒的な才能に驚嘆した彼は、首都ヘルシンキでの大規模な個展開催を決意する。しかし、ヘレンにとって真の転機は、ヨースタが、エイナル・ロイターを彼女に紹介した時に訪れた。森林保護官でアマチュア画家でもあった青年エイナルは、ヘレンと作品の熱狂的な崇拝者というだけにとどまらず、彼女にとってかけがえのない友人そして愛の対象となる。

CAST & STAFF

ヘレン・シャルフベック
Laura Birn ラウラ・ビルン
エイナル・ロイター
Johannes Holopainen ヨハンネス・ホロパイネン
ヘレナ・ヴェスターマルク
Krista Kosonen クリスタ・コソネン
ヨースタ・ステンマン
Jarkko Lahti ヤルッコ・ラフティ

Antti J. Jokinen

監督:アンティ・ヨキネン

1968年、フィンランドのヘルシンキから37キロ離れたヌルミヤルヴィに生まれる。バスケットボールで奨学金を得て、米イーストカロライナ大学に留学、後に放送と映画を専攻して卒業。在学中にジム・モリソンの詩をもとにした短編『Fist Full of Sand』を作り、ノースカロライナ映画祭で受賞。MTV幹部の目にとまりNYでMTVのアシスタントプロデューサーとして働くが、大学卒業後フィンランドに戻り自らの制作会社を設立、テレビシリーズやミュージックビデオを制作したが、再びアメリカに渡り、ミュージックビデオのディレクターに専念。ビヨンセ、ウィル・スミス、アナスタシア、セリーヌ・ディオン、久保田利伸などのビデオを多数手がけた。
2009年、ヒラリー・スワンク主演で初の長編『The Resident(邦題:ヒラリー・スワンク ストーカー)』を撮影開始、2011年に公開された。再びフィンランドに戻り、2012年『Purge』を監督、米アカデミー賞フィンランド代表作品に選ばれる。2015年の『The Midwife(邦題:ラストウォー1944 独ソ・フィンランド戦線)』は過去25年間におけるフィンランド最大のヒット作となった。2016年『Flowers Of Evil』(上海国際映画祭監督賞)に続く長編5作目が『魂のまなざし』。

COMMENT

いせひでこ(画家・絵本作家)

その脇腹は刺し貫かれて 血と水を流し給えり
画家は作品を完成させるたびに、新しい「白紙」から始まる。
白と黒(灰)とベージュの画家。写実を突き抜けたところの自我。唇の緋の激しさを残して、省略の極みの自画像を労わるようにモーツアルトが染み出す。
アヴェ・ヴェルム・コルプス─マリアより生まれし まことの御体。その脇腹は刺し貫かれて 血と水を流し給えり。

ヴィヴィアン佐藤(美術家/ドラァグクイーン)

映画は絵画に呼吸音を与えた
全編にピアノとヴァイオリンの美しい波が寄せては返す。
それらを背景に、筆の束ね、キャンバスを削るナイフ、アトリエの往来、衣擦れ、、、無数の音たちが不定期に重なる。それらはまるで彼女の創作の際に奏でられるソロによる独奏音だ。
刻々と移り変わる光と感情。絵画とは光と感情の痕跡だ。映画は絵画に呼吸音を与えた。

久保田有寿(国立西洋美術館 特定研究員)

───「今に世間が追いつく」
わたしたちはこの映画で、当時の女性たちに求められた役割や制約に葛藤しながらも、孤独や悲しみさえも強さに変え、芸術こそを人生そのものとした一人の画家の生き様を目の当たりにする。彼女の絵画は大胆だが洗練され、今日から見ても驚くほどモダンだ。

クリス智子(ラジオ・パーソナリティ)

擦れる音は、彼女の力強い命の音
落ち着いた色味に洒脱なタッチ。そこに、ぽっとした光。6年前、自画像のポスターに惹かれ、展覧会に駆け込んだ。粗雑で繊細、弱くて強靭。
日常的にある圧や負を心に抱えながらも、すべてのエネルギーが絵になってゆく。
絵の具を刻み込むような、ナイフとカンヴァスの布が擦れる音は、彼女の力強い命の音として、耳に残った。それは、彼女の絵を味わう大きな要素にも思えるのである。

佐藤直樹(東京藝術大学美術学部教授)

彼女の作品がまさに「魂のまなざし」
シャルフベックを尊敬するアマチュア画家エイナル・ロイターとの恋。しかし、19歳年下の男性との恋が容易に成就するはずもない。彼に向けられた愛情のまなざしが、避暑地タンミサーリで過ごす二人だけの時間にあらわれる。彼女の作品がまさに「魂のまなざし」であったことは、映画を見ればきっとわかるだろう。

長島有里枝(写真家)

本当に怖いのは孤独じゃなく、自分ではない人間として死ぬこと
中年女性を描く物語は稀で、わたしたちのロールモデルは少ない。ヘレンとわたしはまったく違うが、彼女の苦悩には見覚えがある。その大部分を自分では選べない人生の、彼女の生き方に励まされた。本当に怖いのは孤独じゃなく、自分ではない人間として死ぬこと。アーチストのわたしたちは、どちらもセルフポートレイトをたくさん作る。ヘレンも、いびつで不完全だからこそ唯一無二で、普遍的でもある自分を気に入っていたに違いない。

深井晃子(服飾研究家)

とても今風でおしゃれ
ヘレンが描く絵は、一見静か。だが、彼女の強い意志が描き込まれている。フィンランドは世界に先駆けて20世紀初めに女性参政権を認めたが、女性が画家として生きるのはたやすくなかった。映画の時代は1920年前後。ファッション誌で流行は見ていても、美しい自然、質素な生活の中で、彼女の服は、あくまで彼女らしくてピュアだ。それが、とても今風でおしゃれだった。

道下匡子(作家・翻訳家)

21世紀の女たちが求めていた愛のかたち
心の奥底から湧き起こる灼熱の希求を、ただひたすら描き続けてきたヘレンを、「画家として、人間として」最高に評価し、敬愛するエイナル。彼の励ましと勇気は、彼女の創造のエネルギーを掻き立て、生命のかがり火を燃え立たせる。ヘレンの魂の眼を通して切り取られたフィンランドの美しい自然を背景に、年齢も時代も超越した、「有機的な」本物の愛が観る者の心を圧倒する。ああ、これこそまさに私たち21世紀の女たちが求めていた愛のかたちだ!

森百合子(北欧ジャーナリスト)

町並みや暮らしぶりも興味深い
フィンランドが自国のアイデンティティを確立させていく時代の物語。古い価値観と、そのために歪められる人間関係。この国が歩んできた過去を見つめ直す、強いまなざしに引き込まれる。
絵画的な映像から見えてくる当時の町並みや暮らしぶりも興味深い。

山内マリコ(作家)

恋愛や家庭以外のなにかを生み出す可能性
ついつい二元論で語ってしまいがちな男と女にも、恋愛や家庭以外のなにかを生み出す可能性はあるのだ。その意味でも本作は、作られたこと自体に大きな意義がある。とても丁寧に季節の花や自然光を捉え、画業と向き合うヘレンの創作風景をたっぷり映した、手応えと奥行きのある美しい映画だった。

渡辺真起子(俳優)

生きた事全部を描き込んでいたのだろうか
彼女の静かな闘いはとても熱く激しい。生きた事全部を描き込んでいたのだろうか。強く生きるという事は孤独をかかえるという事なのだ。彼女の日々を窓から差し込む光が慰めているようだった。なんとも美しい。母との距離を語る言葉は、私のこころの中で絵のように浮かんだ。

和田彩花(アイドル)

ひたすら自分自身と他人に向き合う
いくらでも逃げられるはずですが、そうしない・そうできないのかもしれないヘレンはひたすら自分自身と他人に向き合うことで生きようとする人物でした。失恋という場面の辛さを感じるというよりも、ヘレンの人との関係の持ち方をとても考えさせられました。

TRAILER

THEATER

都道府県 劇場名 公開日
北海道・東北
北海道 シアターキノ 近日公開
岩手 盛岡ルミエール 近日公開
宮城 フォーラム仙台 近日公開
関東
東京 Bunkamuraル・シネマ 7/15(金)
アップリンク吉祥寺 近日公開
神奈川 横浜シネマリン 7/23(土)
川崎市アートセンター 8/20(土)
茨城 あまや座 近日公開
栃木 宇都宮ヒカリ座 9/9(金)
小山シネマロブレ 8/26(金)
群馬 シネマテークたかさき 近日公開
中部
長野 上田映劇 近日公開
富山 ほとり座 近日公開
愛知 伏見ミリオン座 7/29(金)
静岡 静岡シネ・ギャラリー 8/19(金)
CINEMA e_ra 近日公開
近畿
大阪 テアトル梅田 7/29(金)
MOVIX堺 7/29(金)
京都 京都シネマ 7/29(金)
兵庫 シネ・リーブル神戸 近日公開
中国
岡山 シネマ・クレール丸の内 近日公開
広島 八丁座 近日公開
九州・沖縄
福岡 KBCシネマ 7/29(金)

『魂のまなざし』

監督:アンティ・ヨキネン

出演:ラウラ・ビルン

ヨハンネス・ホロパイネン

クリスタ・コソネン

エーロ・アホ ピルッコ・サイシオ

ヤルッコ・ラフティ

字幕:林かんな

2020年/フィンランド・エストニア/122分/

原題:HELENE

©Finland Cinematic


配給:オンリー・ハーツ

後援:フィンランド大使館

応援:求龍堂

宣伝:植田さやか

WEB宣伝:伊達真泉

SNS宣伝:NANA

営業:島崎良一(トリプルアップ)